黒白ノ風
450 整理
豊かな自然が連なる森を進みながらふと考える。
「・・・」
私の記憶を一度整理しなければ…
と。
イタチとサスケのことで頭がいっぱいだったとはいえ、不覚にもデイダラの死さえ忘れてしまっていた自分に嫌気がさす。
もしサソリがいてくれなかったらどうなっていたことか。
ここでデイダラのことを鮮明に思い出す。
普段のデイダラは明るくてアホで、任務などになると頼りになる。
暁のムードメーカーと言っても過言ではない。
それによく一緒に修業をした。
一緒に笑って、カカシ先生との戦いでもげたデイダラの腕を角都に付けてもらって、それが再びもげた時も一緒に角都に怒られた。
こんなにも思い出があるのにふと気付いたら忘れている。
…そんなことを思うとまるでデイダラが近くて遠い存在のように感じた。
本当に、よかったと思う。
・・・
・・・っていけないいけない。
デイダラのことはもういいんだ。
もうそれは過去のこと。
これから起こりうることの対策を練らなければ。
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