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黒白ノ風
447 突発
ゆっくりと耳に響く心臓の鼓動がデイダラの生を私に伝える。
いきてる…


 「うわ!いきなりなんだよサチ!うん!?」
 「ん…確認かな?」
 「何のだよ・・・うん…」

 「忘れててごめんね」
 「は?何を・・・」
 「いや何でもないv」

しばらくこの体勢のままでいたいと思った。
 「…だから言っただろ?」
突発的な後方からの声に耳を傾ける。
その先には腕を組んだサソリがいた。

 「旦那!!サチが変なんだ…」
 「そいつが変なのは元からだ」
 「・・・」
ここでも変人扱いかよ。


 「・・・」
少しの間の後に
 「…あっ、・・・旦那の馬鹿!」
デイダラは先程までサソリと喧嘩していたことを今思い出したようにまた悪態をつく。
 「しつけぇな…」
サソリはあからさまにめんどくさそうに顔をしかめながら
 「自殺願望者が…」
と返答をした。


 「あれは自殺じゃない!立派なアートだ!!」
デイダラは必死にくいつく。
 「けっ・・・」
サソリは冷たいような、それでもどこか温かいような目をしながら言葉を続けた。

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あきゅろす。
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