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黒白ノ風
445 赤黄
私が暁のアジトのドアを開いた時だった。
私の目に黄色いちょんまげと赤髪の美少年が飛び込んできた。
何やらアジトに歩を進めながらも言い合っている様子だった。


 「ホントお前馬鹿だな」
 「は?そんなこと旦那に言われたくないね!うん」
 「馬鹿って言わなくても自分が馬鹿だって分かってるからか。そうかそうか」
 「違うぞ、うん!・・・だいたい旦那が止めなかったらオイラが勝ってたのに!!馬鹿はサソリの旦那だ!」
 「は?その言葉、そっくりそのままテメェに返すぜ」

 「いや、…あ、サチ!!」
デイダラはだいぶ私に近付いたところでやっと私の存在に気付いたようだ。
 「ん?…」
デイダラにならい、サソリも私に目を向ける。
 「うげ…」
そしてこの発言である。



 「久しぶりだな!サチ!!うん!」
今のデイダラに尻尾があったらちぎれんばかりに振っているであろう。
目をきらきらと輝かせ、私のもとに駆け寄ってきたデイダラを不意にかわいいと思った。

 「けっ…」
と言っているサソリもデイダラを見習ってほしいものだ。
まぁ、もっともサソリにデイダラのような愛嬌が備わるなんてことはありえないのだけれども。
それはそれで気味が悪い。

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