黒白ノ風
435 逆鱗
「・・・!」
逆鱗に触れた。
「小さい頃からサスケを可愛がっておきながらオレはサスケが強くなることを望んで裏切り、傷つけた・・・」
「一族の皆を殺し、サスケのみをオレの身勝手な行動で一人ぼっちにした!!そのオレが今更…今更どんな顔をすればいい!!!?」
「・・・」
コトバがうまく出ない。
リビングにはイタチの荒い呼吸のみが響く。
「・・・」
少ししてからイタチははっとしたかのように乱れる呼吸を落ち着かせた。
「・・・怒鳴ってすまない…」
「・・・」
同時に違和感を覚えた。
イタチの周囲の空気のみが微かにチリチリと焦げるような微妙な感じ。
・・・イタチはチャクラを練っている。
「・・・」
私の口封じか。
サスケにこのことを知られないように、話されないように私を捕らえるつもりなのか。
無表情が張り付いたようなイタチの瞳は紅く冷たい色を放ち揺らぎはない。
次にイタチから危険な忍術が飛び出すか、幻術が出るかは定かではない。
私は警戒して後ろへと後ずさりした。
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