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黒白ノ風
409 全開
 「・・・」
 「…まぁ、でも・・・ウチも何か疲れたし、いただくとするか」
少し落ち込んだ雰囲気をかもしだした私の隣に香燐は座り込んだ。
そして私が差し出したみたらし団子を受け取り、頬張った。
 「なかなかうまいな…」
 「でしょ!!v」
なんだかんだ香燐とは仲良く出来そうだ。根はいい人だ。
それにかわいいし。

 「…もう一本もらうぞ」
 「どーぞv」
香燐は口を動かしながら私のもとから団子をもう一本掴み上げた。

 「おっ、うまそー!サチ、団子貰うよー」
ここでやってきたのは水月である。
 「どぞーv」
私のもとから団子(きなこ)をさらっていっくとその場でほうばった。


 「うまー!!…これは・・・久々に美味しいものをたべた気がするよ。あ、香燐の食べてる団子は何味?」
 「あんこ味だ!・・・見て分からないのか?…味覚障害の次は物体の認知欠陥かよ」
 「は!?何だよ!キミだってさ…」

…香燐と水月はまたもやケンカを始めてしまった。
内容を聞いていると楽しいのでとりあえずそのままにしておきながら私は残りの団子を口に運んだ。



そこからあまり離れえはいない場所である人物は困り果てていた。
サスケである。

水月と私が座り込んだかと思えば香燐までもがしゃがみ込み、団子を食べるしまつ。
挙げ句の果てには水月と香燐はケンカを始めた。
下に敷いてある白い布団のシーツと、団子と水月の持つ水筒。
ピクニックムード全開である。

 「・・・」
進むのを断念したサスケは無言で近場にあった岩に腰を下ろし、トマトジュースをすすった。

 「サスケも団子食べる?」
団子を掲げ、問いてみる。
 「甘いもんは食べねぇよ」
 「あ、そうだったね」

・・・北アジトまでの道のりはまだまだ長い。

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あきゅろす。
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