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黒白ノ風
399 約束
 「・・・で、ここに香燐お姉サマがいる…と」
 「ああ、そうだ」
海上を進んで数分、岩肌が剥き出しになった大蛇丸のアジトが見えてきた。
アジトということもあって外見上はただの岩にしか見えない。
きっと無下な敵の侵入を妨げる効果もあるのだろう。
そんな場所に香燐がいるらしい。


 「・・・やっぱりお前らか…」
アジトの入口付近にはお目当ての人物、香燐がいた。
その能力は私の考えていたものとは桁違いだったようだ。
私達の気配を察知してわざわざ玄関まで出迎えていてくれていた。
感知能力だけでいえば私と同等か、それ以上であろう。

 「…その女は誰だ?」
次に香燐から出た言葉は私について。
 「サスケの」
 「ただのストーカーだ」
水月からサスケの彼女という発言が飛び出す前にサスケはただのストーカーという単語を付け加えて香燐に返答した。

 「酷いなサッスンは…・・・サチってゆーの。よろしくね」
第一印象がどうなったかきになるところだが、一応笑顔で自己紹介をした。

 「あぁ。・・・立ち話もなんだ、部屋でゆっくり用件を聞く」
自己紹介を可憐にスルーした香燐はアジトの扉を開けた。
 「そうさせてもらえるとありがたいね・・・歩きっぱなしでへとへとだよ」
 「フン…」
香燐はひとつ鼻をならしながら歩きはじめた。

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