黒白ノ風 397 銀筒 目的地を目指し、私とサスケと水月は海の上をただひたすら進んでいた。 チャクラを使って水面に立てるとはいえ、長時間海を歩くなどといったことがないので何だか新鮮だ。 「ねーサスケー、何で香燐なんか仲間にするのー?」 と水月。 「…いい能力を持ってるからだ」 「へぇー…・・・じゃあさ、サチは何でサスケに着いていってるの?」 「それはね…」 「ストーカーだからだ」 「ヲイ」 返答しようとしたところサスケに遮られた。 いつの間に私はストーカーになったんだよ。 「あ!そうだ!」 そう呟いてから私はおもむろに自分のポーチをあさる。 あるものを持ってきていることを思い出したのだ。 「?」 いぶかしげに目を配る水月。 「ほい!」 取り出したのは銀色の容器。 「??」 水月の疑問は更に深まったようだ。 「この中身はね…・・・まぁ、飲んでみれば解るよv」 ヒュッ 銀の容器をサスケと水月それぞれに投げた。 「・・・」 サスケは迷わず蓋を開け、中身を飲みはじめた。 「…毒とか入ってないよね?・・・…あのさ、媚びを売るにしてもボクはそんなに簡単にはいかないよ…」 水月は私に目配せながら口をつけた。 [←][→] [戻る] |