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黒白ノ風
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 「もう一度だけ問う・・・」
 「・・・」

 「何故だ…?」
 「・・・」

 「俺に言えねぇくらいの理由か?」
 「・・・」
――理由を考えるな…
そう私に言い聞かせたナルト。


 「言えよ…」
――耳を傾けるな…
そうとも私に言い聞かせた。


 「サチ…!」
――感情移入するな…
これもナルトが私に言い聞かせた。


 「・・・」

 「・・・ぃつかの任務の時とは大違いだね」
そんなに葛藤して、考え込んで。



 「…へっ」
私の言葉に反応したナルト。
鼻で笑い、続けた。
 「お前もあの夜霧抹殺の任務のこと考えてたのかよ」

 「・・・」
ナルトも考えていたのか…

 「・・・だったら、する事は一つだよね?」
私の抹殺を。
もちろん私は全力で対抗する。

 「・・・」

 「・・・どうしたの?あれだけ人に説教しといて怖じけづいた?」

 「…お前は勘違いをしている」
 「・・・?」



 「まぁ・・・里からの任務は絶対だよな…」
 「…?・・・何が言いたいの?」

 「・・・・・俺が今ここにいるのは任務なんかじゃねぇ。俺の意思でここにいる・・・自分の意思のまま動ける」

 「任務じゃねぇ。だから、感情のままサチを痛め付けたり、俺の意思で里抜けするサチを・・・」

 「・・・見送ることだってできるんだぜ?」

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あきゅろす。
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