黒白ノ風
382 間問
「・・・本当にどうしちまったんだ…サチ…」
「・・・」
「普段のお前なら俺の攻撃をまともに受けるどころか気配も感知できないはずがねぇ・・・わざと受けたのか、考え事でもしていたのか…はたまた鈍ったのか」
「・・・」
答えは真ん中。
心の中でそう呟く。
だが、ナルトの気配も感知できないほどに自分が考え込んでいたということには驚いている。
「…お前は木の葉の里に恩はないのか?」
「・・・あったよ」
「…あった?・・・だと?」
「三代目火影、ほかじいにはね…」
素性も知れない私を受け入れてくれた一人。
忍になりたいという我が儘までも聞いてくれた。
とにかく強くなりたかったのでナルトを介して暗部にも入隊させてもらった。
「今は、今は・・・ねぇのか…!?」
ナルトの問い掛けに考えるそぶりも見せず即答する。
「微塵にもないね」
…という風に言ったら嘘になるが、あえて発言する。
「そうかよ…」
「・・・」
「・・・さて、」
「・・・」
「…お話はここまでだ…」
辺りの空気がより一層痛いものへと変わった。
「・・・」
「サチ、お前は暗部に所属している。野放しにすれば危険ということは目に見えている」
「・・・」
「心配すんなよ…」
「・・・」
「痛み無く、塵も残らねぇように消してやるからよ…」
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