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黒白ノ風
374 久刃
足にチャクラをため、グッと踏み込む。
 「・・・」
来てる。

後方から敵が迫る。
あと3m…

2m

1m…

ザッ
私は勢いよく飛び上がり、攻撃をかわしつつも標的を確認した。

色は黒く長い。
静かにこちらを見ながらとぐろをまいていた。

・・・あれは…サイの術、超獣偽画の蛇だ。
サクラに気をとられている私の背後から忍び寄り、拘束しようとしたのだろう。


敵の正体を確認するとあらかじめ用意しておいた煙玉型の火爆術を空中から投下した。

ボンッ
地面に衝突した火爆術の球体は煙を発しながら辺りを白に包んでいく。

それに便乗して私は空中でくるりと身をひるがえし、無音で地面へと着地。
 「・・・さて、と」
小さく呟いてから行動を始めた。



 「・・・」
身構え、辺りを警戒するサイ。

そこに忍び寄る。

 「・・・!」
キィン
刃物が交わる音。
サイの文鎮刀と私のクナイ。
白煙にまぎれて攻撃をしかけてみたが、見事に受け止められた。

 「クナイなんて持っていたんですね」
 「サイは刀使ってくるから…合わせただけだよ」
 「そうですか」

クナイに力をこめたままサイを見据える。
ずっと睨み合いが続くと思われた。
しかし、
キン
一気に力を込められ、クナイを弾かれた。
油断していたのと、久々にクナイという忍具を使用したというのが要因だ。

一瞬の隙が生じた。
そこをついて超獣偽画の蛇が私に向かってきた。

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