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黒白ノ風
365 相容
 『奴“ら”が来た。俺も殺される…』
複数の人間によって柏は攻められた。
日記の内容からして柏を滅ぼしたのは昔の木の葉。
しかも戦力獲得の為に。
使えないと判断したら敵になることを恐れ、潰す。
ただ柏一族は平和に暮らしたかっただけだというのに。

・・・今は違うかもしれないがあったことは事実。
柏一族のことを考えると私は木の葉の里にいてはいけないような気がした。

もちろん木の葉の里は好きだ。
・・・今も。

 「・・・」
しかし気持ちとは裏腹に私は無表情でナルトを見ている。
今、自分でも何がしたいのか分からなかったのかもしれない。

 「サチ、てめェ!・・・何で暁側にいるんだよ!!」
 「・・・」
自分でもよく分からない。

 「・・・お前も・・・行っちまうのか…?」
 「・・・」
 「…お前が庇ったそいつ、暁はアスマ先生を・・・…シカマル、いの、チョウジの敵だぞ!!」

 「・・・」
知っている。
わかっているけど…
 「何とか言えってば!!」

 「・・・そんなこと、いちいち言わなくても知ってる…」
早くこの状況を抜けたい。
いつまでも無言だとキリがないと思い、肯定した。

 「“そんなこと”…だと・・・?」

ザリ…
瞬間、殺気が増し、微かな足の踏み込み音が聞こえた。
…来る!

ガッ
ナルトは己の拳を私の頬に思い切り叩き付けた。

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