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黒白ノ風
364 過去
日記がそれを物語っている。

 『あれから幾日かたった頃、いきなりクロさんが姿を消した。一体何処へ行ってしまったのだろうか。』

 『…クロさんを探しに結界の外へと出てみたところ、風景が全く違っていた。近場に新しい建物が出来ていた。人の顔岩が3つ見えた。怖くなったので今日は一旦柏の結界へと帰った。』

 『皆にそのことを話した。同じ光景を見た者が何人もいた。・・・俺達は特別班を編成して外の様子の偵察に向かった。クロさんほどではないが結界忍術の技術に長けた者を集めて…だ。』

 『次の日、一人一人存在を気取られない結界を張り、偵察に向かった。俺もその班に入っていた。・・・ごく普通の場所だった。“木の葉の里”と言うらしい。ここで俺達は時が何年も進んでいることに気付いた。』

 『理由を考えたが分からなかった。』

 『ある時、いつものように結界を張りながら偵察をしていたところ、不思議な男を見た。奴の目が俺の目と合った。結界を張っているのに何故?・・・そう思ったが、俺の勘違いだった。奴は固まる俺とすれ違い、どこかへと消えた。』

 『次の日、信じられないことが起きた。柏の住居に木の葉の里の使者を名乗る男が侵入してきた。そいつは昨日俺とすれ違った奴だった。そしていきなり男は提案した。戦争に協力してくれないか?…と。もちろん答えはNOだった。この答えは一族共通だ。それを聞くと奴はおとなしく帰って行った。』

このあとの2ページは破かれてあり、

 『奴らが来た。俺も殺される…』
最後は激しい文字だった。
そして日記はここで途切れていた。

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あきゅろす。
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