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黒白ノ風
350 特徴
 「・・・」

次の瞬間、
 「…すまねぇ、人違いだってばよ」
サスケの顔をまじまじと見詰めていたナルトはバツの悪そうな顔をして襟首から手を離した。

 「は?」
思わず呆けた顔で疑問符を浮かべる。

 「・・・」
よくよくサスケの顔を見てみると、何かを付けている。

ぐるぐるメガネに特徴的な鼻、そしてチョビヒゲ・・・
宴会なんかでよく使うアレだ。
・・・そういえば2年前くらいの何かのパーティーの時に私が使ったような…

どこから出したのかは分からないがサスケはそれを付けていた。

 「別に」
サスケからは微妙なトーンの声。
 「・・・」
サスケ裏声にしてるよ…
あんな声出るんだ。

 「すまねぇな、サチってば」
 (背丈といい、髪型といい、あんなに外見が似てる奴っているもんだな)
 「いや、別にいいよ」
 (そうだよね)
 「まぁあのサスケがこんな馬鹿みてぇな格好するわけねぇってばよ」
 「あは」
サスケ馬鹿みたいって言われちゃってるよ。

視線をサスケに向けると物凄い形相で睨まれた。
怒っていらっしゃる。

そんなサスケに勇気あるナルトは話しかけた。
 「今日の修業混ぜてもらっていいってば?」
 「・・・」
瞬間、睨まれる。
 (オイどうなってんだ)
この会話術はサスケだ。
 (色々あってさv…断っといて)

 「…駄目だ。今日は二人で修業がしたい」
 「・・・分かったってばよ」
ナルトはずーんと肩を落とし、部屋を後にした。
 「また今度ってば…」
 (予定が空いたら言ってくれ)
そう残し、パタンと閉められたドアは何だか寂しかった。

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