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黒白ノ風
347 訪問
ドア越しからのナルトの声。
真昼なのでちゃんと表でしゃべっているあたりが流石というところか。
ナルトは私がこんな昼間から起きてるハズがないと思いドアをぶっ叩いているのだろう。

 「・・・」
思いもよらぬ訪問。
…ちょ、家にサスケいるんだけど…
どうすんのさコレ。

青くなる私に対し、ナルトは…
 「修業しようってばよ!」
なんともいえぬほど元気な口調である。

いやいやいや、ナルトさんはそんなことしなくても十分強いですから。
会える分には嬉しいんだけれども。

私はとりあえずナルトの待つ玄関へと急行した。

 「おー!サチがこんな時間に起きてるなんて珍しいってば!」
 (雪でも降るんじゃねぇか?)
 「ナルトひどー」
 「まぁ、行こうぜ!」
 (新術の人体実験だ)
会話術で恐ろしいことを言っているナルト。
だけど、今は修業できない。
サスケの容態次第で一族の場所を見つけなくてはならないから。

しかしというもの口実がなかなか見つからない。

 「今日は無理かな?・・・実は任務が入ってて…」
 「今日休みじゃねーか。何言ってるんだってば」

 (暗部の任務が…) 
 (サチ今日休み貰ってたじゃねぇか…ホントに大丈夫か?)

「もう先客がいてさ」
 「そいつと一緒に3人で修業すればいいじゃねぇか」

 「今日は買い物の予定が…」
 「一昨日大量のトマトと食品買ってたじゃねぇか」

 「洗濯物を…」
 「いつも干してないのに?」

 「・・・と、とにかく今日は無理」
現在ナルトにだいぶ参っている。
あれといえばこれ。
これといえばそれ。
何を言っても正しい答えが帰ってくる。
天地橋でサスケを連れ戻せなかったことが今のナルトを動かしているのだろう。

 「ムー・・・あ!今日サチが一緒に修業するやつに同意とってくればいいだろ?」
 「さぁ…?」
 「ンじゃ行ってくる」
 「どこによ」
 「サチの家の中。かすかだけどチャクラの流れがあるってばよ」
 「いや、ちょ…まっ・・・」
ナルトは家の中に歩を進め始めた。

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