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黒白ノ風
341 掻消
 「・・・えと…」
何がどうなっているのか分からない。
私は立ち尽くしたままベッドに目をやるシカマルに視線を送った。

 「手術は成功だ」
視線に気付いたシカマルは私に向かい、言う。
 「よかった…!」
 「アスマ先生んとこ必死に運んで、五代目まで探してくれたんだってな…ありがとよ」
 「・・・うん」
手術は成功。
では、先程何故あのような顔をしていたのだろう…
 「・・・」

 「あ、あのさ、アスマ先生は…?」
 「ベッドで眠ってる」
シカマルの奥には静かに寝息を立てるアスマ。
 「・・・」
いたって変わりはない。

 「・・・だが、いつ目覚めるかは分からないらしい」
 「…え、、」
 「明日目覚めるかもしれねぇし、もう…ってことも…」
 「シカマル!」
仮定とはいえ最悪のシナリオを口にしたシカマルをいのが咎める。
 「すまねぇ…」

…原作ではここで第10班が動き始める。
 「か、敵討ちとかは…するの?」
 「・・・」
 「・・・」
 「・・・」
三人とも無言。
・・・失言をした…
そう思い謝罪の言葉を用意する。

 「・・・ごめ…」
 「してぇ…」
私の謝罪の言葉を小さな呟きが掻き消した。

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あきゅろす。
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