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黒白ノ風
340 想外
 「・・・」
いつもとは違う、白い天井。
私はそれをじっと見ていた。
いや、ぼーっとしていた…その方が正しい。

病院…か。
目にうつる清潔感のある白と、独特な医薬品のにおいが鼻についたのでそう判断した。

 「あ!!」
アスマ先生はどうなった?
そもそも私はそのことで入院しているのではないか。
勢いよく起き上がり、受付を目指す。

 「猿飛アスマさんの病室は??」
 「・・・あ、さ、猿飛さんですね…え〜、506です」
突然走って受付へとやってきた私に驚いた様子の看護婦さん。
どもりながらも答えた。
 「ありがとうございます!!では」
またもや走り出す。
 「院内は走らないで下さいね!」
なんて聞こえたが、
 「病室に着いたらやめマス!」
そう返した。
急いでいるのだから仕方ない。

アスマ先生の病室が“ある”ということは、生きているのだろう。
別に綱手お姉サマの腕を疑っていたわけではないが。

 「・・・」
自然と頬が上がる。
階段を3段飛ばしにして院内を駆けた。

ガラッ
笑顔でドアを開ける。
 「・・・おぉ、サチか…」
 「…うん」
しかし、私の笑顔は一瞬で崩れた。

病室内にいたシカマル、いの、チョウジを見て…だ。

皆、深刻な顔をしていた。

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