黒白ノ風 338 信頼 「おい、おやじ!お代は木の葉隠れの里の火影にツケといてくれ」 そう言いながら バン! とカウンターに茶屋料金の明細書をたたき付けてから店を後にした。 「サチ、アスマの容態は?」 「内蔵のダメージが大きいらしくて、綱手お姉サマじゃないと手術は難しい…って言ってた」 「誰が?」 「いのが」 「そうか。なら情報は明確だな」 「・・・」 綱手お姉サマは自分の弟子を信頼しているんだな… 「飛ばすぞ!!」 「ハイ!」 「…うん!」 グンとスピードが速まった。 体力的にキツイが、なんとかついていけている。 しばらく走ったころ… 「懐かしいね…随分昔にもこんなことがあったのを思い出した」 綱手が呟くように言った。 「そうなのですか」 「・・・?」 昔もこんな状況が? 「シズネ、お前はいなかったけどね」 「はい」 「いたのはサチ、お前の母親と真白だったか…」 「おばばが…」 そうか、おばばは昔の綱手と接触しているんだった。 [←][→] [戻る] |