黒白ノ風
330 奇遇
「お前今日独り言激しいよな」
「わ!サスケいつからいたの!?」
「1分ほど前からだ」
「まじか…てか無断で“乙女の”部屋に入ってこないでよ」
「廊下通ってる時ブツブツ声が聞こえたから声かけたまでだ」
「・・・」
乙女んとこもはやスルーかよ。
「って、行かなきゃ!!」
勢いよく立ち上がり、家を飛び出した。
鉛色の怪しい空が私に雨を悟らせる。
今日はこの前怪しいと思ったいわゆるパワースポットという場所を探すつもりだ。
そういった現象が起こっている場所というのは極少ない確率で忍が発動した特殊な術が関連しているのだと巻物に記してあった。
確証はないがこれらも虱潰しに探すつもりだ。
「・・・」
えーと…ここから寅の刻の方向にあったような・・・
カァンキィィン
「・・・!」
不意に耳に入った刃の交わる音を聞き、素早く茂みへと身を潜める。
・・・戦闘?
辺りを警戒しながら音のした方向へと目をやった。
「げははっお前はもう呪われた!」
そこにはパンダ模様になった飛段が奇声を発しながら、赤い、丸の中に三角がかかれたような線の中央に佇んでいた。
・・・それはそれで別にいいのだが、その先には片膝をついたアスマ先生がいた。
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