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黒白ノ風
327 頼人
床がひんやりとしていて気持ちいい。

そんなことを思っていると、向こうからぺたぺたと廊下を歩く音がやってきた。
 「…!おい、ウスラ…大丈夫か?」

サスケだ。
私を見つけるなり駆け寄ってきてくれたようだ。
 「・・・…あー何時間かぶりだーね…」
 「何してたんだ?」
 「いろいろー」
 「・・・どうにもならないことはどうにかなったか?」
 「まだ」
いつも以上にサスケは干渉してくる。

 「…柏一族とかいうやつのことか?」
 「・・・」
 「…そうなんだな」
 「サスケには関係ないことだよ」
顔を上げてそう突き放すように言ってから立ち上がる。
睡眠不足と、いつもとは違ったサスケの態度に苛々がつのり、つい冷たい対応をしてしまった。

後ろめたい気持ちになりながらも冷蔵庫を開けてとっておいたみたらし団子を口へと運んだ。
やはり疲れた時には好物の甘いものだな。
幾分かはマシになった。

糖分で苛々が解消された私に再度声がかかる。
 「サチ、すまねぇ少しつっこみすぎた」
 「いやこっちこそ苛々しててごめん」

 「迷惑かもしれねぇけど・・・オレに何かできることがあれば言えよ・・・力になる」
 「ん…」

 「フン…借りが沢山あるからな。今のうちに返さねぇと…」

…借り・・・ね。
なんだかんだいってもやはりサスケは頼りになる。
 「・・・ありがと」

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あきゅろす。
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