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黒白ノ風
326 幻所
あれから思いついた場所を手当たり次第に探してみたが、何も見つからない。
まず最初に、今から5、6時間前であろうか…火影邸の書斎に忍び込んで書物をあさってみた。
しかし、そこには何も記していなかった。
これほどまで情報が無いとは思っていなかったので少しがっかりした。

柏一族の結界があった場所だけ知れればいいんだけどな。
絶対にそれを知っているのは真白のみ。
他にはいないだろう。
…かといって直接真白に聞くわけにもいかないし…

 「・・・」
ふと上に目をやる。
薄く色づいてきた空にはとうとう日が昇り始めていた。

 「・・・朝だ…」
日の眩しさに目を細めながら呟く。
 「・・・」
足元がおぼつかない。
睡眠もとっていないし、そろそろチャクラが限界だ。
瞬身使って移動したのが響いたのかな…
ちゃんと考えて移動すればよかった。
ここは一旦帰るか…

少々息を荒げながらも木の葉の里までは帰ってきた。
ガリガリ…
ポーチに入っていた兵糧丸をつまむ。
家まであと少し…

ガチャ!
 「はぁ…」
着いた…

私はかくん、と膝から折れるように玄関に倒れ込んだ。

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