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黒白ノ風
320 代償
 「そうなんだ…」
じゃあ、私も幻術を使えないのか?

 「最近おぬしは幻術返しを使えたか?以前まで使えていたであろう?」
 「そういえば大蛇丸と戦闘した時使ったような…・・・あ!幻術返しできなくてやられそうになったんだった!!」
 「そう・・・柏一族は16、7歳になると幻術返しすら使えなくなってしまうのだ・・・おぬしも2、3年前の中忍試験の時は幻術返しができていたであろう」
 「・・・おぉ…」

 「大蛇丸はそのことを利用してクロが一人の時を見計らって幻術にはめ、殺してしまったのだ」
 「そうなんだ…」

 「そこに居合わせ、それを見てしまったおぬしの母親の精神状態は最悪だった」
 「・・・」
おばばはクロさんが殺される瞬間を見てしまったのか。

 「我は直ちに記憶を操作し、幻術で眠らせ、元いた世界へ帰したのだ・・・」
 「・・・」
 「我ながら自分勝手だと思った・・・勝手にこの世界に呼び出したあげく辛い思いをさせ、その記憶を消して元いた世界に戻して…」
 「・・・」

 「その後、我は死んだように過ごしていた。“我が仲間を求めるとロクなことがない”…そう言い聞かせながらな。そのまま30年の時が過ぎたのだった」

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