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黒白ノ風
306 選肢
気付けば辺りは夕焼けに染まり、一日の終わりが近づいてきていた。
今日はずっと昨日の夜の出来事を頭に浮かべては考え込み、また浮かべては考え込みを繰り返していたのだ。

 「はぁー…」
言えば真白は辛くなるだろうし、言わなくても真白は辛い。
しかも、後者はもれなく私と真白の関係がぎくしゃくしてしまうような気がする。
どうすればいいんだろ…

 「はぁー…」
 「・・・何度目のため息だよ…聞いてるこっちが参っちまうぜ」
後ろからいきなり声。
そこにはサスケが壁に寄り掛かり、しかめっつらしていた。
…びっくりした、サスケか。
 「サッスンは人事みたいにさ…」
 「人事じゃねぇか」
 「・・・確かに…」
 「・・・」

そういえば昨日麻痺毒で動けなかったはず。
 「…あれ?サスケ歩けるようになったんだ?」
 「支えがあればな」
 「流石v私の料理のおかげかな?」
 「そうだな…あのトマトにトマトをぶっかけたような暴挙を遂げたリゾットだかチベットだか分からない料理のおかげでな」

 「・・・」
一言で言うとまずかったと言いたいのかサスケは。
昨日の晩御飯にリゾット作ったまではよかったんだけど、そこにトマトをぶち込んだのがいけなかった。
今度はちゃんと料理本を見ながらやろう。うん。

…じゃなくて…
本題は真白だ。
昨日折角サスケに助言をもらったけど、今日考えすぎて答えがあやふやになってしまった。
聞くか聞かないか。
その二つの選択肢が私を更に迷わせるのだ。

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あきゅろす。
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