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黒白ノ風
295 悲愴
 「テメェの相手は俺様だろうが」
マンダが目前に立ち塞がる。
 「邪魔!」
ドォォン
そんなこともおかまいなしに突き進み、火爆術をマンダにくらわせた。
どうやったのかは分からないがマンダを吹き飛ばすほど強力なものだった。
最初からいなかったもののようにマンダは吹き飛んでいった。

 「サソリ…」
せっかくチヨバア達との戦いで無事だったのに。
これからもずっと暁のアジトにいると思っていた。
意地悪で、何だかんだかまってくれるサソリ…
やだ…もっと話がしたかったよ。
でも、まだ生きているかもしれない。
様々な思いを巡らせる。

もつれる足で何とかサソリのもとまでたどり着き、かくんと地面に膝をついた。
 「・・・防弾チョッキ付けたんじゃなかったの…?私で人体実験しといてさ…」
 「・・・」
 「いつもの減らず口はどうした…」
 「・・・」
 「・・・」
元より冷たいサソリの手がより一層冷たくなっているように見えた。

 「さて、次はアナタね・・・サチちゃん」
 「・・・」
次は私?
サソリの、次…?

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あきゅろす。
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