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黒白ノ風
283 突発
双方の朱い瞳で私を見据えるサスケ。
写輪眼を見るのは危険だと知りつつも、まるでルビーのような艶やかな色を放つ目から目が離せない。

だけどさ、いきなり睨まれてもね…
 「・・・サスケご乱心?」
修業のしすぎでとうとう頭逝っちゃったのかな。
 「違ぇよ!…くそ、とにかく今日は帰れ」
はっとしたように写輪眼をしまう。
すると今度は帰れの一点張りである。
 「何で?」
 「帰れ」
 「理由聞かないと納得できないよ?」
 「・・・」
サスケは苦虫をかみつぶしたような表情を浮かべる。
何か理由がある…
私はそう悟った。
 「…まぁいいや。とりあえず今日は帰るね。理由はまた後ほどー」
 「あぁ…」

ガチャ
 「んじゃ」
部屋の出口でひらひらと手を振る。

 「おや、サチちゃんはもう帰るのかい?」
ドアを閉めようとした時、薄暗い通路から声がした。
カブトだ。
声のトーンとチャクラの感じでそうと分かった。

 「どうしたメガネ」
一応返答しておく。
 「いや、夕飯が出来たからね…呼びに来たんだよ」
 「夕飯!?・・・サスケ!!帰るの食べてからでいい?」
 「だ…」
 「いい?分かったありがと!!!」
サスケから許可は出なかった。
しかし、駄目と言い切られる前に私は料理の用意してある部屋へと走り出した。

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あきゅろす。
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