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黒白ノ風
274 朱漏
 「サスケを…返せ…」
 「・・・」
ナルトだ。
何であんなに怒っているんだろ?
それに九尾の力を借りようとするなんてらしくない…

サイとサクラは朱いチャクラの漏れるナルトをいぶかしげに見ていた。
 「・・・返せはないだろ…ナルト君、ズレてるよそれ。サスケ君は臨んで我々の元へ来たんだ…引きずりすぎだよ…男のクセに未練たらし…」
 「ズレてんのはてめぇのメガネのセンスだろキィィック!!」
ナルトの異変に疑問を感じながらもナルトとサクラの間を縫うようにしてカブトへと接近。
そのまま強烈な蹴りをくらわせた。

ズレてんのはてめぇのメガネのセンスだろキックことただの飛び蹴りは見事カブトにクリーンヒット。
 「ぐへぇ」
なんて断末魔を漏らして尚、後方にいた大蛇丸にぶつかってカブトは大蛇丸と一緒に茂みに突っ込んだ。

 「サチ…」
 「よっ、ナルト」
あっやべ。
オロッティーも一緒に吹っ飛んじゃった…
みんな茂みに突っ込むの好きなのかな?
・・・まぁ、それよりもナルトだ。
カブトのあんな安い挑発に乗るなんてホントらしくない。
 「・・・」
 (どうしたのさ?)
 (・・・)
 (サスケと何かあったの?)
 (・・・サチなんかに心配されるほど…俺、焦ってんだな)
何かを悟ったかのようにナルトは会話術を飛ばしてきた。
 (焦っている?)
あのナルトが?
何に?


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あきゅろす。
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