[携帯モード] [URL送信]

黒白ノ風
252 認識
 「家よ!お久ァ!!」
真昼時からハイテンション。
しかも誰もいない室内で叫ぶ。
何故だかテンションが上がってしまったのだからしょうがない。

今は暁アジトより瞬身の術でやっと帰ってきたところである。
 「そだ!」
綱手お姉サマに帰ってきたってこと報告しなければ!
早めの方がいいよね。

バン
思うが早いか私は火影邸へと向かうべく部屋のドアを開放した。
しかし
 「何故…」
私の目に飛び込んできたものは高かった私のテンションを一気に下げた。
地面に転がる白。
何と家の前に無機質な花が一輪置いてあったのだった。

前回もこのようなことはあった。
しかし、あの時は私が連れ去られて3年もの月日が経っていた。
しかし今回はどうだろう。
ものの数日さらわれたくらいで私が亡き人になったと認識されているのだ。
“また連れ去られたのかよアイツ…今度は本当に殺されちまったんじゃねぇの?(笑)”
なーんて、花を置いた人の心情が伺えるよ・・・

 「ふふっ」
私はしゃがみ込み、白い花を拾い上げた。
…さて、どうしてくれよう。
 「・・・」
ぶちっ ぶちっ
花といったらやっぱりこれだよね。
私は一枚一枚花びらをむしり取り始めた。
 「好き、嫌い、好き、嫌い、好き、嫌い、好き…・・・おぉv」
すっげ!
好きだってさこのやろうv
うはっ!!
テンション上がっちまったよ。


 「・・・って…何やっとんじやァァ!!」
私は突発的に
ぺーん
と花を地面にたたき付けて叫んだ。
 「誰が何を好きィ?マジ意味分かんねー!!」
とりあえず今私が意味分からないのは自分自身の行動。
テンションの上げ下げ激しかったから精神的におかしくなったとみえる。

 「・・・よし、行こっと」
少々の思考の後、私は家を後にし、火影邸を目指した。

[→]

1/31ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!