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黒白ノ風
188 寝起
サスケの部屋に無断で入り込んだ私。
肝心のサスケはというとベッドの上で寝息を立てていた。

私は一泊一食の恩を忘れない。
昨日大蛇丸の微妙な相談を受けた。
そういうことで私は寝起きの悪いサスケをオロッティーより先に起こしてしまおうと今現在この行動にいたっているわけだ。

まずは耳元で朝ということだけを伝える。
 「朝だよー」
 「・・・」
…返答なし。

次、しつこく伝える。
 「朝だよー」
 「・・・ハァ」
サスケからため息が一つ。
それ以降は寝息のみ。

次、またまたしつこく伝える。
 「朝だよー」
 「うるせー」
返事が一件。
その声には苛立ちが混ざっていた。

 「朝だ…」
次、もっとしつこく…
 「千鳥流し!」
サスケはいきなり布団を跳ね退け、雷遁のチャクラを放出した。
バチチッ
と軽快な音を立てて雷が私に向かってきた。
 「ほっ…と」
バチチッ
私も雷遁を放ち、迫ってきた雷を相殺した。

 「残念v…朝だよ!!」
 「・・・」
サスケは下にうつむいたかと思えば立て掛けてあった草薙の剣に手をかけ、何を思ったのかその鞘から刀身を抜き始めた。
あらわになった剣の銀。
切れ味抜群ということが伺えた。

…寝起き?
これが寝起き?
サスケ君は剣なんか取り出して何をするつもりなのかな?
 「…サスケ?起きてる?」
冷や汗を流し、サスケに問う。
対してサスケの目はうつろ。
寝ているのか起きているのかは定かではない。
 「千鳥光剣ん〜」
何の前触れもなくサスケが動き始めた。
これまた微妙な真顔で鋭く光る剣を私の横から切り付けた。
 「うぉぉ…」
間一髪、よけた。
髪の毛が2、3本舞ったが構わない。
ガッ
突然の攻撃に足元がもつれた。
ドサッ
その時、私は迂闊にもベッドの角に足を引っかけ、転んでしまった。
目前には剣を振り下ろすサスケの姿。
…これはかなりヤバい。
「ぅわ!」
自然と口からは声が漏れた。

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あきゅろす。
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