[携帯モード] [URL送信]

黒白ノ風
163 初心
・・・ここは、どこだろう。
真っ黒で何も見えない。
私の目に映るのは黒。
感覚からして上昇しているということが伺えた。

・・・夜?なのかな。
…今日は普通に学校から帰って、NARUTOのマンガを買って、家路についた。
なのに、何でこんなところにいるんだろ。
黒…私の知らない場所と感覚。

・・・まさか!このまま木の葉の里にトリップできるかもしれない!
うひゃ!最高じゃん。
テンソン上がって来たわ。

…それにしてもこの上がるような感覚…前も体感したことがあるような…

 「真白…」
無意識にある単語を呟いた。
 「・・・」
ふと呟いた単語。
…真白って何だ?
呟いてからその内容を考え始めた。
しかし、いくら考えても答えは出るはずもなく、ただ無意味に頭をひねるばかりだった。

少しばかり思考をめぐらせていたところ、上方にまばゆい光が照っているのを見つけた。
暗闇に慣れた目まばゆい光が差し込む。
私は眩しさに目を細めながら光に飲み込まれたのだった。

 「・・・あれ?」
もう上昇はしていない。
地面に足がついている…
どうやら天国ではなさそうだ。
やっと光に慣れてきた目を開ける。
そこには無機質な壁とフローリングの床。
ベッドが部屋の隅に置いてある。
見覚えのある場所。
そこは私の部屋だった。
しかし、自分の部屋だというのに酷く懐かしい感じがした。

 「…!何コレ!!」
自分の服装を見て驚愕。
まさに忍びの服というか、そういったものを着ていたのだ。
・・・コスプレかよ!
何でこんな服着てんの!?
制服はどうした制服は。

目についた足に付着しているポーチらしきものに手をのばす。
そこには金属が沢山入っていた。
試しに手にとってみた。
その金属は、クナイだった。
 「・・・」
何してんのさ私。
やべー、とうとう頭逝っちゃったかも。
銃刀法違反で捕まってしまうよ。

バタン
 「サチちゃん?」
部屋のドアが開き、声が聞こえた。
私はバッとドアのある方向へと振り向いた。
そこにいたのはなんとおばば(母)だったのだ。

おばば→部屋のドア付近で私を凝縮。
私→忍のコスプレをしながらクナイという刃物を手に所持。
・・・
2人ともその場にただ固まるのみであった。

[←][→]

31/41ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!