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黒白ノ風
160 掃除
数日後…
今日は自分の部屋の掃除をした。
1ヶ月間だけ使ったといってもゴミやホコリはたまるものであると、痛感した。
先程、そのゴミをゴミステーションへと放り込んできたところである。

 「…まぁ、お世話になりました」
何故自分の部屋を掃除をしていたか。
それは私が木の葉の里へと帰るからである。
暁のアジトに滞在して1ヶ月。
楽しい日々はあっという間に過ぎ去ってしまうものである。
1ヶ月間使用した部屋。
なので一応感謝をこめて部屋を掃除したのだった。
まぁ、部屋の掃除は鮫にしつこく言われたからやったまでなのだが。

今は玄関に暁のメンバー5人が集まり、見送りをしてくれているところである。
 「気をつけて帰れよ…なんなら兄さんが木の葉の里まで送っていってやろうか?」
1人目はイタチ。
 「ん、それは大丈夫」
 「本当に暁のメンバーになる気はないのか?」
2人目は角都。
 「…んー、五分五分ってとこかな。また考えておく」
 「またいつか一緒に修行しようぜ!うん!」
3人目はデイダラ。
 「うん、またいつかね!」
 「是非また楽しい話を聞かせて下さいね」
4人目は白。
 「うん!白はこれ以上腹黒くなっちゃ駄目だかんね!」
 「…まぁ、ほどほどにしておきます」
 「ジャアナ、アカツキノアジトガコイシクナッタラマタイツデモコイヨ。オマエトハアマリセッテンハナイノダガナ」
最後にアロエのゼツさん。
 「うん、本当に接点なかったよね。…んじゃあ記念にアロエもらっていくね」
私はそう言うなり
ブチッ
と音を立て、アロエのゼツさんの外郭をひとかけらむしりとった。
 「アロエって万能なんだよねー。何か得した気分ー」
 「・・・」
自分の体の一部を私にむしられたゼツは無言で私を睨んだ。

そんなアロエの視線を受けながら私はイタチに問う。
 「サソリは?」
 「部屋でヒルコをいじっていたぞ」
 「えー」
…会いたかったのにな。
ここのところ1ヶ月、初日に顔をちらりと見たのを最後に一回も目撃していないサソリ。
話すなどそれ以前の問題である。
出てこないものは仕方ないか。

 「んじゃ!」
 「本当に気をつけろよ」
 「うん!!」
スッ
私は返事をすると瞬身の術を使用。
刹那、私の姿はもうそこには無く、静かに舞う木の葉のみがそこではらはらと地面に落ちては踊っていたのみであった。
 「…気をつけるまでもないか…ナンセンスだ」
イタチは呟く。
その呟きは鬱蒼とした森の中でやけに響いたのだった。

 「到着ー!」
チャクラを大量に消費し、何とか木の葉隠れの里にたどり着くことができた。
瞬身の術は大量にチャクラを消費する術。
なので、私であっても自分の家に到着する一歩手前でチャクラ切れを起こしそうになってしまった。
こんな場所で倒れても困るので、私は木の葉の里に到着したところで普通に地面を歩きはじめたのだった。

まぁ、辺りは目で見て分かるように深夜である。
ぽっかりと大きな月が私を見下ろしている涼しい夜である。
少々綺麗な黄色がかかった月を見詰める。
その半面、この1ヶ月間どこで何をしていたのかという言い訳のことについても考えてもいる。
その時、
 「…サチ!!」
後ろからどこか懐かしいような、でも懐かしくもないような声がした。

後ろを振り向く。
そこにいたのは大きな荷物を背負っているサスケだった。

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あきゅろす。
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