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黒白ノ風
126 徘徊
私が暗部姿になり、向かった先。
中忍試験本選会場の屋根の上だ。
そこには紫色がかかった真四角の透明な結界のようなものが張ってあった。
これは…見たことある。
それも本の中で。
ナルトからもらった“知っておけばためになる忍の…なんとかかんとか”という本で見た。
タイトル半分程度忘れたが、微妙にためになっているしだいである。
本には、この結界に触ると火傷するぜvと書いてあった気がする。
とりあえず触るとヤバいらしい。

しかし、この中には三代目火影、ほかじいがいるのだ。
それも木の葉崩しをもくろむ大蛇丸と一緒に。
楽しくお話をしているわけではない。
戦闘を繰り広げているのだ。
まぁ私の目からは結界の中で木々が沢山生い茂っているものしか見えなく、あまりよく分からないのだが。
戦闘が巻き起こっているということは断定できる。
この不気味に生い茂る木は戦闘の痕跡だから。

・・・このままだと入れないよなー…
結界の角の四方には音の四人衆。
そいつらに内側から攻撃すれば結界は解けるのだ。
しかし、それも出来ない状態だ。
なんせ内側からも結界を張っているのだから。

私は考えふけながら結界の周辺をぐるぐると回ってみた。
しかし、当たり前のように入れそうな場所は皆無。

 「おい、お前…どこの隊の者だ?」
1人頭を抱えていると横から話しかけられた。
そこには暗部の方が3名ほど。
私の怪しげな行動を目にし、話しかけてきたのだった。
・・・どこの隊と言いましても…単独ですけど何か?
 「・・・」
やっぱ下忍の姿の方が良かったかな…
でも、こんな場所に下忍がうろうろしているのもおかしい。
かと言って単独で暗部がいてもおかしい。
…言い訳は…
 「・・・単独だ」
言い訳は思いつかなかった。
次にどんな言葉が飛び出してくるものかと待ち構えていたら…
 「…まぁいい」
そう一言。
そしてきびすを返し、結界を見やった。
 「・・・」
いいのかよ!甘っ!!
 「結果が張ってあり、我々でも手が出せない状況だ」
私が暗部大丈夫か?
…などと思っていると丁寧に状況説明をしてくれた。
 「現在は木が邪魔をして中の状況が把握できない。大蛇丸は禁術で初代火影様と二代目火影様を呼び出した」
 「…そうか」

・・・ということはまだほかじいは死神さんを呼び出していないということになるのか。
・・・なら、間に合う。
思うが早いか、私はすぐさま印を結んだ。

すると私は白煙を立て、刹那に消えたのだった。

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