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黒白ノ風
118 解方
 「真白師匠、幻術の解き方教えて下さい!」
 「・・・」
 「師匠!イエスかノーで!」
 「・・・少し聞いて良いか?」
 「どうぞなんなりと!」
 「いつから我とおぬしは師弟関係になったのだ?」
 「今日!」
 「・・・」
 「…そんな変な顔しなくていいじゃーん、ちょっとやってみたかったんだよねー師弟関係的なやつv…まぁとりあえず幻術の解き方教えてよ真白たーん」

私達は今、木々が青々と生い茂った森にいる。
木漏れ日の光が地面を焼いていて、心が落ち着くかのよう。
風も心地良く吹き、美味しい空気が肺を行き来していて解放的な空間だ。
私は先程までは1人で黙々と修行をしていた。
しかし、中忍試験での大蛇丸との戦闘の記憶ががちらちらと蘇り、なかなか集中出来ないでいたのだ。
あの幻術でものの数分で気絶させられたことは今でも鮮明に覚えている。
そこで年齢不詳の真白大先輩から幻術を学ぼうと呼び出したのだ。

 「まぁ、別に良いのだが、ナルトからは習わなかったのか?」
 「習ったけど幻術使ってくる敵あんまりいなかったから忘れちゃったんだよ」
 「・・・忘れることが出来る方が凄いな。おぬしの得意技は物忘れか」
 「そうなんだよねー。学校でも宿題忘れたり運動着忘れたり…あっでも、弁当は一度きりも忘れたことはないぜv」
 「…宿題、運動着、弁当…?・・・まぁよい。おぬしの年はいくつだ?」
 「年?…えーと、たぶん11歳か12歳か13歳か14歳か15歳」
 「よもや自分の年も忘れるとは…末期だな」
 「末期!?まだ死なないよ私は」
…最近真白たんも冷たいよー。
何?氷河期突入?
早く氷よ溶けておくれー。

 「…まぁ、そこらへんなら問題なかろう」
 「・・・年って関係あんの?」
 「…まぁおぬしの場合はな。とりあえず16歳程度になったら幻術返しは出来ないものと思え」
 「は!?」
…16歳程度になったら幻術返しができない?
そんなの聞いたことないよ。
えー、勘弁してくれよ。
というか何でそんなこと真白たんが知ってるんだ。
そこのところが一番気になる所である。
 「あのさ、何で…」
 「さて、幻術返しだったな」
 「…ぁ、うん」
何故そんなことを真白が知っているか。
そう問おうとしたら言葉をさえぎられた。
また言うタイミングを逃してしまったのだ。
もう一度聞こうと試みようとしたが、どうせてきとーに流されるのが関の山だと思い、やめた。
何かを隠しているのだろうか。
でもそんな風には見えない。
まぁ、今まで私達は接点がまるでなかったからそれが当たり前というものなのだが。

 「まぁ解き方は2つある。どちらも簡単だ。…まず1つめ…他者にチャクラを流してもらうのだ。これは2人でないと出来ない。次に2つ目…これが主要になるな。自らのチャクラを最低限止めるのだ」

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