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黒白ノ風
105 才能
 (え!)
第2試験も終わりを告げ、今は第2試験を突破した者達で火影のじじいの話を聞いている。
そんな中、密かに会話術をする者が2名。
私とナルトである。
第2試験が終わり、この試験会場で出くわしたと同時に私はナルトと会話術をし始めたのだった。
 (本当!?)
 (あぁ、すまねぇ。油断し過ぎた)
 (そんな、じゃあサスケには・・・)
話の内容はサスケの呪印についてである。
 (あぁ、大蛇丸に呪印を付けられちまった)
 (そんな…)
 (すまねぇ)
ナルトの話によるとナルトは本気を出す前に大蛇丸に五行封印をされ、チャクラを乱された上に気絶させられたそうだ。
その間にサスケは呪印を付けられてしまったらしい。

もし私がナルト達のもとへと行っていればこのようなことにはならなかったかもしれない。
でも、そうでなかった可能性もある。
私は森の中、大蛇丸を前にしてすぐ幻術をかけられた。
それを幻術とは分からぬまま、何もしないで気絶したのだ。
これを踏まえても、私が大蛇丸に挑んでも勝つことはまるでないとも言える。

でもまぁサスケは大丈夫だろう。十分強いし。
力なんか無理に手に入れたなくても日に日に伸びていく才能がある。
なによりももう過ぎてしまったことをとやかく言っても仕方がない。

 (まぁサスケなら大丈夫だよ)
私はにっこりとナルトに微笑んだ。
そんな私に対して
(…まぁ…そうだな)
ナルトは言葉に詰まりながらも言った。
(サスケは強いよ)
(だな。同年代の下忍の中でも飛び抜けて強いもんな)
今度暗部に誘ってみるか…などと独り言も聞こえた。

サスケを暗部に誘うか…
ナルトの指導ですぐさま強くなれそうだな。
ずば抜けた忍の才能がある者がいると暗部に誘っているところを見るとナルトは抜目ないと言えるであろう。

そういえば私のこともずば抜けた才能があるとナルトが思い、暗部へと誘ったのであろうか。
そう思った私はナルトに
 (そういえば私のとこ暗部に誘った時さ、才能とか感じたから誘ったの?)
と問いてみた。
 (…ぇ、まぁそうだな)
…何だその間は…
まぁいいか。
やっぱ才能あったんだV
 (まぁ何だ…なによりも面白そうだったからだな)
自惚れもつかの間。
ナルトの口からぴしゃりと放たれた言葉。
興味本意で私は暗部へと入隊させられたのか。
…木の葉隠れの里の機密情報他の国で漏洩してやろうか。
本気でそう思った瞬間だった。

 「ゴホ…私が第3試験予選の試験官、月光ハヤテです」
私がわなわなと震えていると火影のじじいの長ったらしい話が終わり、新しい人が出てきた。
この人は月光ハヤテさん。
木の葉の特別上忍である。
しかし、この中忍試験の途中で殉職。
微妙な紹介の仕方だが、そこは勘弁して欲しいところである。

私の今回の中忍試験での目標はハヤテさんの救出といったところ。
今回は大丈夫。
力は付けたんだ。
今度はきっと、絶対できる。
私はそうやって自分に言い聞かせた。

ハヤテは第3試験の前にやってもらいたいことがあると言い、予選について説明をしている。
そこでは人数が多く残りすぎたなど説明をしていた。
 「というわけで、体調の優れない方、これまでの説明でやめたくなった方、今すぐ申し出て下さい。これからすぐ予選が始まりますので」
その説明も終わり、今度は予選への参加の有無を確認し始めた。
体調の優れない方って…ハヤテさんのことかよ!
とつっこみたくなったが、失礼なので止めた。

…ここでの辞退者はカブトだけ。
原作ではそうだった。
・・・カブトとか、興味無っ。
私はそう思い、大あくびをしながらこの時間が過ぎるのを待ったのだった。

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