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重い愛は殺してやる


「勝手に居なくなるな」

「え……っ」


好きと好きじゃないを間違えようとも、これだけは間違いじゃない。

サソリさんは今、俺の側から勝手に居なくなるなと言った。
勿論体は私だけれど中身はサソリさん。従って、サソリさんがサソリさんの体をしたに言ったのだ


「え、とそれはサソリさんつまりその」

つまりどういうつもりなのかなんて、どうだって良い。ヤバイドキドキする



「そうだ、テメーが居ないせいで飛段の野郎に引っ付かれて迷惑してんだ」

ドキドキを返せこいつ

つまりそういう事だ。こいつは胸がドキドキじゃなく、胸がムカムカしていたらしい。


「知りませんよサソリさんいっそう飛段に抱かれたらどうですか」

それを私のせいにするなんて、私もムカムカだ。


殺すぞ

やっぱりドキドキした。


「だから私を殺したらあなたも死ぬんですってサソリさん」

もういい加減分かって欲しい。これで何度目の説明だと思うとイライラもしてきた。

「誰がテメーを殺すと言った」
「私を殺すにしてもサソリさんも死ぬ事になりますよ」

「もう一度言う。誰がテメーを殺すと言った」


「?」

何度も説明しすぎてサソリさん逆に、話を理解出来なくなったのだろうか。

訳が分からない事言い出した。


「じゃあ誰を殺す気なんですかサソリさん」

飛段の野郎だ」

「…………!」

殺すも何もあれは不死身です、という説明はする必要も無い。

「このままが続くようなら殺すつもりだ」

例え殺せなかろうが殺すつもり満々なサソリさん。




「……分かりましたサソリさんの側に居ます居させて下さい」


どうかサソリさんが誰も殺しませんように。

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あきゅろす。
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