魔王の計画 6 コーラを一気にぐびっと飲むと無駄に手を上に振り上げ、テーブルに置いてあるマイクをバシィッ!!と大袈裟に掴むと男同様スイッチを入れ、 『お前以外誰がいんねん!!お前やお前!!!』 とマイクを持っていない右手でビシィッ!と男を指差した。 よっしゃ決まった!こんなよくわからん奴に負けてたまるか!! 『っ!俺は露出狂じゃない!!アシュベルだっ!!』 『上半身裸の奴はみんな露出狂や!』 男がぐっと言葉に詰まる。 『こっこれは!人間の服が不便だからだ!!』 『なんや不便て!人様が汗水垂らして作った服様やで!あやまれ!!人様と服様にあやまれ!!』 『!…ふっふん、貴様は馬鹿か。何故俺が人間に謝らなければならない。あんな不便な物を作った人間が悪い!』 『なっなんやてぇぇ!!!!』 怒りのあまり握った拳がぶるぶる震える。勢いにまかせて男を真正面から睨んだ。 『なんだ文句でもあるのか?ん?何だ?聞こえないぞ??マイクの故障か???』 ボスボスッ 『っ…!マイクを叩くな!故障ちゃうわあほ!!』 『なっ!?おっ俺が…あほ??』 『そうや!このあほ!!お前はあほや!!まったくもって何のありがたみも分からんあほや!!』 『なっな…!!』 どうやら怒りのあまり、言葉の続きが出てこないようだ。 ふっ勝った!…しかしこいつ誰やねん。優ちゃんと入れ替わるように…… 『ゆっ優ちゃん!?』 [*←][→#] [戻る] |