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一緒にいたくて、でもいたくなくて


部活での休憩時間、ちょうど榛名が誘ってきてベンチに行った。
さっきまで投げてばっかで少し疲れたせいか、みんな気づかってくれて。アイスを買いに行ってきてくれるらしい。
そんななかここにいるのは俺と榛名2人。
投手はゆっくり休んで欲しいんだと。
にしても・・・

「なあ・・・、せまい・・・」

男2人で一つのベンチに座ってるんだから仕方ないかと思うけど。

「そう?俺はせまくないっす」

タオルで首のあたりを拭きながら、もっとこっちに寄ってこようとする。
(なんでだよ!よけい暑いだろが!)

「お前、そっち広いだろうが!もっと寄れ!」

少し榛名を押すが動かない。さっきより余計にこっちへ近づいてるような気がする。
(おい!暑い!)

「嫌だ。だってこれくらいがちょうどいいもん。」
「もんってなあ…。じゃあそっちと場所交代!」
「それも嫌っす。だってこうでもしないと加具山さんくっついてくれないっすよね?」

ね?って首を傾けてきた。
それを見てちょっと可愛いと思った俺はバカか・・・。

「…ーっつ」

毎日、こいつに悩まされる。ずっと一緒にいれるわけでもないのに。こんなにくっついても別れはくるんだから。

(俺は、卒業式泣きたくないから榛名と一緒にいたくないのに)

一緒にいたくて、でも一緒にいたくなくて


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