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ハニーキャット

ドアの方から声が聞こえたと思うと、足音が近づいてきた。

なに…だれ?助け?それてもこの人たちの仲間!?

混乱する頭で必死に考えていると足音が止む。


「ねぇ君たち」


透き通るような綺麗な声が聞こえる。
だが、ボクを囲んでいる人たちに隠れ姿は見えなかった。


「っ!?な、何だよ!アンタ」

「はぁ?俺のこと知らないわけ?」


声の主に対してボクに乱暴してきた人たちが驚き混じりに声を荒げていた。

仲間じゃない?
じゃあ助けてもらえる…!!

そんな淡い期待を抱いたとき…


「ホント知らないの…?」

「知らないもなにも…」

「…あ、あっーーー!!?」


ボクを囲んでいた一人が急に大声を出し、ビクッと体が跳ねる。
何事かと混乱しながら固まっているうちにワラワラと取り囲んでいた人たちが離れていき、入ってきた人のところに行ったようだ。
何だか盛り上がってる様子に呆気にとられながら背中にジワリと汗をかき始める。

どうしよ…あの人たちと知り合いみたい。
じ、じゃあ助けてもらえない?

助かる可能性が薄れたことに再び恐怖が襲いかかる。

逃げなきゃ…今ならボクから意識が離れてる。
今しかチャンスがない…けど。

体を動かそうと試みるも恐怖心からくる震えと腰が抜けてしまっているのか上手く力が入れられない。
そんなボクを他所に笑い声などが聞こえ、その声に一々ビクッと体を震わす。

もう、どうしたら。

この状況への打開策が思いつかず、ジワァと目尻に水が溜まりだしながら踞った。

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あきゅろす。
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