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ハニーキャット

後を着いて行くとだんだんと人気がなくなっていく。
授業中というのもあるのだが、人の気配すらなくなり不安感がこみ上げてきた。

どうしよう…嫌な感じがする。今さら止めるだなんて言ったら怒られるかな…でも。

悩んでいると…


「じゃあココで話そうか?」

「あ…はぃ……」


一人がドア開けて指差していた教室の中におずおずと入っていく。
中は普段使われている様子はなく、ホコリがたまっていた。

こんな教室あったんだ。

感心していると、ピシャッと強めにドアを閉める音が聞こえ肩が跳ねる。


「…クク、まさか私物盗むだけだったのがな」

「えっ…?」


聞き捨てならない言葉を耳にし、驚いていると背後から羽交い締めにされる。


「なっ!?何すんっ離して!!」

「チッ暴れるな」


体格が明らかに違う相手にガッチリと捕まってしまい必死にもがく。
だが、筋肉もあまりなくひ弱なボクの抵抗など背も高く筋肉質な体格の人に対しては意味をなさなかった。


「イヤッ!離して!!」

「まぁまぁ大人しくしなよ…じゃないと」


一人がボクの前まで歩いてきたと思うと、第一ボタンまで開けられた僕のワイシャツの襟近くを握ったとたん…

ブチブチブチッ…

「ッ!?」


左右に引っ張りボタンが弾け飛ぶ音が空き教室響く。


「じゃないと酷いことしちゃうよ?」


ワイシャツから手を離し、嘲笑しながら言いのけた。
それに釣られ今まで見ていて人たちも笑いだす。


「そーだよ酷いことしちゃうよー」

「アハハこの状況でそれ言うとかウケるんだけど」

「なに言っての忠告してあげてるんだがら俺ってチョー優しくない?」



ワヤワヤと笑い喋る声は突然の出来事に頭の中が真っ白になっていた僕には届かなかった。

な、にが起きたんだろ…いま襟を掴まれて引っ張られて…ボタンが床に……。

混乱する頭で状況を理解しようと出来事を思い出そうとする。


「てか、思ったより白いよね」

「ん?あぁ、確かに!」

「おれ、我慢できなくなってきちった」


必死に頭を巡らせて状況把握をしている僕は不適な笑みを浮かべ一人が近づいて来てることに気づかなかった。

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あきゅろす。
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