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ハニーキャット

「さてと、どうすっかなー」


豊の手から逃れた俺は携帯を片手にブラブラと廊下を歩いていた。

たく、さっきの奴やっと見つけた奴だったのに最悪だ。


「しかも、まったくもって誰も捕まらないし…」


先程、中途半端に邪魔され尚且つ相手を逃してしまった為に欲求不満でしょうがなかった。
携帯に登録されている履歴を見ながら溜め息を吐く。

相手してくれそうな奴に片っ端からメールを送るが全て断りの返事しか返ってこなかった。

なんでこうも暇な奴が手頃に居ないのかね。
ヤれれば誰でも良いのにな。


「はぁー…もういっそ豊でいいかな…」


半ば諦めて携帯の操作を止め、ぼやきながら空き教室の前を通り過ぎようとした。
そのとき…

ガタン!

「っ!?」


空き教室の方から物音が聞こえてきた。

何だ?ここって確か…俺がよくサボったりヤったりだのに使う場所だな。
もしかしてサボってる奴でも居んのか?
だったら、丁度いいな。
タラシこんでヤっちまうか。

そんな期待をしながらドアにある小さなガラス部分から中を覗き見た。

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