[携帯モード] [URL送信]
軍事基地怖い
軍事基地の最深部にて、ソフィの姉貴だか弟だかと戦闘中です。

「いや強い強い強い!」
「戦闘用ヒューマノイドの一番完成形に近いものですから」
「さりげ範囲外にいるんじゃねぇ!」

つまり兄貴と姉貴なのね、強ぇよ!何あのビーム砲的な何か!無造作にぶっ放すんじゃねぇよ辛うじて直線であることに慰め見出だしてるけどな!
体ちっさいから小回りきくし当てにくいったらないんだ。つかなにこれ、警備システム?そうなの?

「エメロードさーんこいつらどうにかなりませんか!?」
「一度出した命令は撤回できません。だから警備用に流用したのです」
「ダメじゃん!」

ていうか千年前に配置されたはずなのによく動くね、それ言ったらソフィもだけど。鉄製じゃないから錆びないのはわかるとしても、よくプログラム擦り切れないよね。

「つーかまじ、早…!
イカロス!」

忙しい忙しい主に治療で。さりげ俺メシアライザー使えるからね!でも途中で集中切らされたりするからなかなかちゃんと回復できないという。
終わったときはみんな疲れ切っていた。特に俺が。

「…大丈夫?」
『余計なこと叫びすぎてただけだろ』
「うるさいイカロス…」

ぐったりと倒れ伏す俺を他所に、エメロードさんは辺りを見回っているようだった。

「エメロードさーん、見つかりましたー?」
「…いえ、ざっと見回ってみただけですがどこにも…」
「私たちも探しましょう」
「強化パーツとはどのようなものなのですか?」

ヒューバートがエメロードさんに尋ねた。みんなが情報を得ようと二人に注目する中、そこから外れたのが二人。身体的な意味でそれどころじゃない俺と、部屋の隅に向かうパスカル。
なんだ?

「デリス鋼という、ラムダに対して耐性のある金属でできています。プロトス1の能力の源になっている原素に反応し、吸収する特性を持っています」

パスカルがぽんと手を叩いて部屋の隅の…なにあの四角いの。の側に寄った。

「確かにここで作成されていたはずですが……見つからないとなると、再度作り直す必要があります」
「作り直す……今からですか?」

とても間に合わない、と言いたげにアスベルが言った。何に、かは本人も分かってないだろうな。でも俺もそう思う、今すぐじゃなきゃ間に合わない。
そんな会話の横で、パスカルが部屋の正面にあった宝石みたいのに触れた。うわなんかでかい画面出た。あれスイッチか。
大小様々なスクリーンを見上げながらパスカルがぶつぶつ呟いていた。動けるようになったっぽいのでとりあえずパスカルの方に行く。

「パスカル、なにしてんの?」
「うん、ちょっと待ってて」

会話になってねぇよ。
パスカルが勝手に装置動かしてさっきの四角いのを運ぶのを見ながら溜め息を吐いた。今度は何を思いついたマッドサイエンティストが…!

(ていうかパスカルはパスカルでかなり有能なはずなんだけどやっぱり評価が低いのはなぜなんだろう)
「おおおおお!!」
「うるせぇよ!」
「いけるかあああああ!」
「聞けよ!」

人の話聞かないからだな多分。


[←][→]

16/19ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!