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病弱キャラじゃないのによく心配されます
「───星が死ぬ?」
「ええ。星の核から生まれる原素が尽きかけているのです」

自浄作用なんて問題じゃない。この星が星として成り立たなくなると、この人はそう言っている。
口元押さえた。怖い。怖い。
地球がそうなることが。

───利己主義者

「久方で喋ったと思ったらソレかよ…!」

そうしてイカロスが口きいてくれたことに安心したのも事実。

「…ゆきみち?具合悪いの?」
「ん、だいじょぶパスカル。もー治った」
「無理しちゃ駄目だよ。シェリアが頭に角つけて追っかけてくるから!」
「……パスカル、聞こえてる」
「え?……ぎゃー!」
「いやぎゃーはないだろぎゃーは」

二十代女性の悲鳴として。
いい感じに話題が逸れたから自分も切り替えることにした。Q.今の最優先事項は?A.リチャード(ラムダ)を脱引きこもりにすることです。

「よし行こう!」
「どうしたんだいきなり」
「だいたい何故あなたが先頭なんですか、後衛は下がれというのはあなたのセリフでしょう」
「付け足すと、シェリアたちはとっくに先に行った」

………みんなの目が痛いぜ。






「ソフィー」
「なに?」

崖下で拾ってきたブローチをためつすがめつしては笑うソフィに、俺は近寄ってって聞いた。

「そんなにソレ大事?」
「うん」
「なんで?」
「秘密」

ふふ、と笑うソフィの成長が嬉しいような隠し事さみしいような。

「教えてくんないの?」
「うん。ないしょ」

そしてエメロードさんの観察ってか監視の目がキツかったり。そんなにこいつ人間扱いするの反対デスかー…。

「知りたい?」
「すっげぇ知りたい」
「…みんなには秘密だよ?」
「ソフィ、俺がヒューに隠し事できると思うか?」
「思わない。…じゃあ駄目」
「えー」

二人でじゃれ合う。
小さなブローチ。花柄の子供向けの、絶対そんな高いもんじゃないのに千年生き残った。
ソフィはこれがずいぶん大事らしい。わざわざ拾ってもらって大事そうに身につけて、でもいきさつは秘密だってさ。

「教えろよー」
「ゆきみちはおしゃべりだから駄目」
「えーだって俺口と頭でヒューに勝てるなんてひと欠片も思わないし」
「秘密だもん」
「気になるじゃんよー」

アスベルに「いい加減行くぞ」と呆れ半分で言われるまでじゃれあいは続いて、結局ブローチのことは聞けなかった。
でもいいんだ、千年前のフォドラにソフィの大事なものがあった、ってだけで収穫だろ。


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あきゅろす。
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