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生き埋め警報
城の中は騎士で溢れていた。
それはいい。当たり前。予想の範疇内。問題は、

「魔物持ち出してんじゃねぇちくしょぉぉおぉぉお!」

しかも鳥型。速いんだよ!逃げるの大変なんだよ!

「う、っわ」

目の前を大振りの剣が掠めてたたらを踏む。と、剣の腹でしたたかに脇腹叩かれた。

「が、ッ」
「ゆきみち!」

ついでに倒れた拍子に頭打った。痛い。今呼んだのシェリア、か?…よく考えると民間人連れて来たら駄目じゃん。しかも女の子、こんな血みどろのところに。
痛みだか目眩だか吐き気だかに耐えてると、歪んでる視界にすっと手を伸ばされた。

「…立てるか?」
「ちょっち、無理」

血の匂いがした。泣きたくなった。
どうにか半身だけ起こして聞いてみる。

「ねー王子、叔父さんのとこまであとどれっくらい?」
「まだ少しかかるよ。玉座の間にいればだけど」
「あーいそう。超いそう。駄目だ頭くらくらするわ、ちょい待って」

シェリアに水で湿らしたタオルもらって小休止。いつまた誰か来るかわかんないけどね。
壁支えにして立ってみた。一瞬くらってしたけどまぁ、貧血だろ。急に血が下がっただけだけ。

「ん、もーだいじょぶ。行こーぜ」
「ゆきみちは自分の心配をした方がいいんじゃないかな?」
「さーて生意気言うのはこの口か、このこのっ」

笑うリチャードはちゃんとリチャードで、それがどれだけ安心してどれだけ不安だったか本人にはきっとわからない。






知り合いとケンカ第三回、VS美人教師。

「俺本気でいい加減にしてほしいよ」

若干キレ気味にイカロスを呼ぶ。ひとつも動揺しないし。さすがだけどむかつく。

「面白い術ね」
「蹴られたいんスかおねーさん。イカロスバカにすんのやめて下さい」
「あらごめんなさい。どういうものなのかよく知らないから」
「…イカロス、遠慮はいらないそーだ。ぶちかませ」

苛々とアスベルたちに下がるように言う。ああもう最近みんなして俺にストレスかけすぎじゃない?

「城焦げちまうのは勘弁しろよ」
「お手柔らかに頼むよ」
「加減はヤ。…アギダイン!」

爆発。あ…たってねぇし。

「そっち行ったぞシェリ、」

…床壊しましたけどこの人!

「ディアラマ!…これ早く終わらさないと城壊れるのと違う?」
「ヴィクトリア教官…」

アスベルががっくりと肩を落とした。


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あきゅろす。
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