夢のような現実を、また
───3月31日。
犯人は捕まえた。
テレビの中も外も霧は晴れた。
リーダーはもうこの街にいない。
俺は…ひどく、空虚だった。
外に出たくなくて誰とも話したくなくて携帯の電源切って積みゲーとか積ん読とか崩して過ごしてた。
現状が不安で不満だった(それが贅沢だってことはわかってるんだけど)。
多分俺は一年前の花村と同じことを考えている(当時の自分が同じことを考えていないなんて言わないけど)。
できればまた、世界が揺らぐようなことが起きれば(そして俺がその中心にいられれば)いいと思っている。
だから、ゲームの起動画面、真っ白い光を放つテレビを見たとき、俺は一瞬逃げようとするのを忘れた。
それはある意味では期待通りだったからだ。
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