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>パスカル動かすの激しく難しい
王子の叔父さんがとうとう強硬手段に出て、親父さん(つまり国王)を殺してクーデター起こしたらしい。

「自分の欲しいものとったんだから王子はほっとけっつの」
「そうもいかないんだろう。王位継承権の序列は、一応僕の方が高かったし」

うわうぜー。王子何も悪くないんだけど。

「そゆ意味じゃ騎士団の連中もかわいそうだな。昨日まで守れって言ってた奴殺せだし」

人間不信になりそう。あーもーややこしいな。物事も少しシンプルに行こうぜ?

「で、次どうすんの。心当たりある?」
「グレルサイドへ行こう。領主のデール公なら味方になってくれるはずだ」

てなわけでさくさく街道をゆく。…まんまん中歩いてるけどばれてないのかな。

「ていうかさ、」
「なんだ?」
「…りんご、」
「ああ…まぁ、気にするな」
「なるわ!」






ウォールブリッジというところに来た。グレルサイドに行くにはここを通らなきゃいけないらしい。

「でかいなー」
「橋がそのまま砦になっているのか」

砦だから兵士はいっぱい。どうするかってときに、轟音。

「ソフィ!?」

ソフィがアスベルの背後に隠れてもうもうと土煙の上がる方向を伺った。

「…あの人に触られた」

なんだと。

「…事と次第によっちゃメギドラオンだな」

こういうときはリーダー達が心底うらやましい。アリス使いたい。
でも煙から出てきたのは変わった色の髪の女の人だったから拍子抜けした。
パスカルと名乗ったその人は、遺跡でソフィそっくりの幻を見たとかでやたらソフィに触りたがった。

「まぁ結果的に川の向こうに渡れてよかったけどねー」
「…今あんたなんて言った」
「対岸へ渡れるのか?」
「そだよ?それがどうかした?」

結果的にパスカルも交えて遺跡に入ることになった。…ソフィのガード固めとこう。






遺跡の壊れかかった機械を操作すると、確かにソフィの幻が現れた。

「これは…!」
「ね?そっくりでしょ?
あたしがソフィに触りたがるのも当然でしょ?」
「そこだけは全力で否定する」

これってホログラフィー、だよな。でもこの遺跡の壊れっぷり…百年二百年で済むのか?超古代先進文明、って感じ。
…ソフィ人間じゃない説、マジで現実味帯びてきたな。コレが本人でないとしても、そっくりに造られたお人形、なんて可能性もあるし。
でもアイギスみたく食べ物受け付けないって感じでもないんだよな…どっちかってーと、クローンみたいなのかな。

「他に何か分かることはないのか?」
「んー、ちょっと待ってね。
………なんだこれ。ラ…ムダ…?」

それってギリシア文字にあるやつじゃなかったっけ。あれラテン語?
首を傾げる俺の横で、ソフィが考え込んでいた。


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あきゅろす。
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