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>熱出しアスベルは何のネタかと思いました
ただいま船に揺られております。
や、だって王子に会いに行くって言うからさぁ、七年後の王子がどんぐらいきらきらしてるか興味あったし。

「でも船賃出させちゃってごめんな?」
「構わないさ。あまりゆきみちと話もできなかったし」

そう言ってアスベルはにこりと笑う。…成長はしてるんだけどなー…なんかヒューバートより年上って言われるとなー…。

「…なんか違和感」
「なにが?」
「いや、ソフィとアスベルの身長差?」

ごまかしてみました。ソフィって当時アスベルより背ぇ高かったしね。

「つかさ、ちょっとヤなこと聞いていい?」
「…いいよ」
「…ソフィの死体、出たんだよな?」

アスベルは俯いた。うんごめんな、でもここはっきりさせときたい。

「…わからない」
「何それ」
「俺は途中で意識を失って…気付いたら、ラントの自室にいた。そこで親父に聞いたんだ。ソフィが…死んだと。
その次の朝には、俺は騎士学校の門を叩いていた。だから、墓があるのか、それがどこにあるのかすら俺は知らないんだ」

…おいおいおい待ってよ。否定してほしくて言ったのに。
俺は唇を舐めた。皮むく癖ついてるからかさぶたできてる。ちょっとこれ、真実味出てきたぜ。
死体がないなら、少なくとも生きていてもおかしくない。

「アスベル、あたまあついの、もう治った?」

ソフィ(ほぼ確実)が駆け寄ってきて言った。アスベルは大丈夫とか言ってるけど、待て。

「おっ前…やっぱ熱出してんじゃんか!」
「だ、大丈夫だよ。もう下がったし」
「お前俺が港で追い付いたとき平気っつったよな!?平気じゃねーだろおら部屋行け!」
「わ、ちょっと…押すなよ!」
「風邪は引き初めと治りかけが肝心ってゆーだろ!寝てろ!」

アスベルは港に着くまでベッドの住人だった。油断も隙もありゃしねぇの。


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あきゅろす。
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