くっそ恥ずかしい
友情の誓いとか。
結構平気で恥ずかしいこと言うのなアスベル。いや乗っちゃう俺もだいぶアレだけど。
こっちの言語って英語系なのな。仕方ないからローマ字使いましたよ。王子に「変わった綴りだね」って言われて冷や汗。
…なんで字ぃ違うのに話通じるわけ。この感じだと文法も違うぜ。異世界トリップにつきもののミラクルで片付けちゃっていいの?
ちょっと気持ち悪くなってきたから考えるのやめた。疲れてるってのもあるだろうし。体休めてから考えるか。
まぁその後のなんやかんやでキレイに忘れるんだけどな。
ごっさ怒られたよ当たり前ですね。うわアスベル痛そー…。割と真っ直ぐ受け取ってたけど。
自分が悪い自覚はあるんだな。ないと俺アスベルのことおもくそ見下すけどな。それでこそアスベル!男前!
まぁけじめつけないとなのは俺もだけど。
「僕が彼らに案内してほしいと頼んだのです。どうかアスベルを責めないで下さい」
「俺も!一応ラントに来たばっかって言っても、俺が一番年上で、アスベル止めなきゃなんなかったのに止めないで三人とも危ない目にあわせて…」
王子のセリフに続けて、すんませんでした!と体を折った。
「いいよ二人とも、俺が悪かったんだ」
「いや年長者としてはここ怒られとかないと示しもけじめもつかないのよ。俺はいいからさ、アスベル」
結局アスベルは謹慎、王子は親父さんの体調が悪いからって帰ることになった。…って親父さんって王様じゃん!えっじゃあ王子王様になんの!?
とは聞けなかった。王子暗い顔…父親だもんな。死んだらやだよな。俺が馬鹿でした、反省。
ちなみに俺はお屋敷に軟禁である。うんまぁ素性てきとーに嘘ついたしね、怪しさばりばりの上にこの騒ぎで手錠嵌められないなら上等じゃない?
何が困ったって、ヒューバートとシェリアが泣いたのにびびった。ちょ、やめてよ子供慰めるスキルなんて持ち合わせてないって!
「そして結局指輪渡すのね王子!」
「どうしたんですか、そんな大声で。…ああ、この指輪を見せれば、門番から僕に話が通るようにしておくから」
遊びにおいでと笑う王子の顔はやたら綺麗だった。…ごめん美しい友情だねとか言えない。完二のサウナにいる気分なんだけど今。もう少し違うもの考えろよ!
「シェリア」
「なに?」
「ちょっとマジで頑張って」
「あ、うん。…って、え?」
まぁあの鈍感キング落とすのは大変だろうけどな!ちょっとさ、俺の精神安定のために頑張って!
アスベルはヒューバートにお守りを渡していた。ヒューバートだけ王都へ行くらしい。いい兄貴してんね。俺としては、兄弟のお袋さんがやたら泣いてるのが気になるけど。
まるで今生の別れみたいな…まさかねぇ。
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