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庭球BLSS

部活時間はとっくに過ぎ、校内に残る生徒も減っていた。
テニス部もつい先ほど部活を終えたばかり。
各々が帰っていく中、一年の越前リョーマはまだ部室の中。
リョーマ本人としては、早く帰ってゲームをしたいと思っていた。

だが、今日は帰れない日。
理由は青学テニス部部長であり、リョーマの恋人でもある手塚国光にある。
彼からの「越前は居残りだ」の一言。
これは二人だけの合図なのだ。

手塚からそう言われた日、リョーマは必ず部室に残っていた。
そのまま手塚の家かリョーマの家に向かうのが決まりのコース。
今日もどちらかの家に泊まるのだろう、と思っていた。

「越前」

「ぁ、部長」

まだグラウンドに居た手塚を待つために読んでいた漫画を閉じ、鞄の中に仕舞い込む。
まだジャージ姿の手塚が着替えるのを待つため、リョーマもその間に帰り支度を始めた。

「越前、こっちへ来い」

「え?…ぁ、はい」

なんだろう、と思いながら、手塚の方へと歩みを進める。
互いの距離が縮こまった時、ふいに手を引かれ、リョーマは前のめりに倒れ込んだ。

「ぅわっ」

衝撃に眼を瞑れば、体を包む暖かい感触に気がついた。
自分が手塚に抱き締められている、とわかり、急に恥ずかしくなる。

「あの…部長?」

「今日はここでする。いいだろ?」

「え? それって…」

言葉の意味を理解した途端、頬が一気に熱を持った。
体をよじって離れようとするが、しっかりと抱き締められていてびくともしない。

ふいに手塚の手がリョーマの服に掛けられ、あっという間に剥ぎ取られた。
露になった胸の突起に手塚の指が触れる。
人差し指と親指で軽く摘まみ、クリクリとこねあげた。

「ン…っ」

まだ乳首を弄られただけなのに、リョーマの性器はズボンの中で反応を示している。
こんなところで行為に及んで、もしも誰かに見られたら、と思うと恥ずかしかったが、リョーマの体はこのあとを望んでいた。

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