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庭球BLSS

今日は親父達が出かけていて俺一人。
日曜だから学校もないし…俺はしばらく寝ることにした。

「ニャー」

ベッドで眠る越前リョーマの顔を愛猫のカルピンが構ってほしそうに一舐めする。
そのくすぐったさにリョーマは身を捩った。

「カルピン…寝かせてくれよ…」

「ニャ〜」

「だから…」

「朝から何、猫相手に駄々こねてんだ?」

「!?」

この家にはリョーマ一人のはずなのに彼以外の声が聞こえ、リョーマは急いでベッドから起き上がる。
この声には聞き覚えがあったから。

「よっ、チビ介」

「リョーガ…」

いつの間に開けたのか、ドアの前で両手を組んだ越前リョーガが眼に入る。
リョーガはリョーマの兄だ。
でも、血が繋がっているわけではないが。

「もう十時だぜ? いつまで寝てるんだ?」

「いいだろ。今日は親父達居ないんだから」

放っておいてくれ、とでも言うようにリョーマは再びベッドの中へと潜り込む。

だが、リョーガがそれを許さない。
リョーマの布団を剥ぎ取ると、その小さな身体の上に馬乗りになった。

「ちょっ、何?」

「いや、可愛い弟の為にお兄ちゃんが勉強を教えてやろうと思ってな」

ニヤッといやらしい笑みを浮かべ、リョーマの両腕を捉え、暴れないように片手で頭上に固定してやる。
その傍ら、空いている方の手でリョーマの服を丁寧に脱がしていった。

リョーマはあっという間に真っ裸にされ、その白くて幼い肌をリョーガに曝け出す。

「ちょっ、恥ずかしい…」

いくら兄弟といっても隠すもの一つ奪われてしまっては恥ずかしくて仕方ない。
まだ小さい頃なら一緒に風呂に入ったりしていたが、さすがに中学生にもなれば羞恥心が芽生えてくる。

「何するんだよ」

「何って…大人のお勉強」

ムカつくほどの笑顔で言われ、リョーマは一緒ドキッとした。
いつもは憎まれ口ばかりのくせに、こんな笑顔で言うなんてズルい。
しかもリョーガが馬乗りになっている為、互いの顔の距離が縮まり、それにすらドキドキさせられた。

だが、そんなリョーマにはお構いなしと言った感じに、リョーガの手はリョーマの身体を舐めるように撫でていく。
そのいやらしい手つきに、リョーマは不覚にも甘い声をあげてしまった。

「あっ、ん…っ」

すぐに手で口を塞ぐが、その隙間から微かに漏れる吐息がいやらしい。
その姿にリョーガは胸を高鳴らせた。

「お前、チビ介のくせにやらし過ぎ」

「はぁ?──んあっ」

自分のどこがやらしいのだ、と眉をひそめた時、身体に電流が流れたような刺激が走る。

「何…?」

急いで顔を上げれば、そこには信じられない光景が広がっていた。
小さなリョーマの昂ぶりを口に含み、それを舌で丹念に舐めるリョーガの姿が眼に入る。

あまりの衝撃にリョーマは手足をバタつかせて暴れてみるが、リョーガによって制止されてしまった。

「暴れるな。すぐに気持ちよくしてやるから」

「な、に?」

普段いくら生意気なリョーマでも性行為については無知。
己の性器を加えられるだけで恥ずかしいのに、これ以上何をするのだろう、と不安になる。

「ちょっと痛いけど我慢な」

リョーマの内股にちゅっと口付け、ベッドの下を漁りだした。
何を探しているのか、と思って見ていると、彼が探していたのは小さなボトルのようだ。

「それ、どうするの?」

「ん? こうするのさ」

言いながら、ボトルの中に入っている透明な液体をリョーマの窄まりへと垂らしていく。
その冷たい感触に、リョーマは身体を震わせた。

なんだろう、これ。
お尻に何か冷たいものが垂らされた。
俺は怖くなってリョーガを見上げるが、当の本人は俺のお尻に指を入れてくる。
何をしているのだ、と止めようとしたが、力が抜けて、あろうことか気持ちいいとさえ思ってしまった。

「あっ、ん…は、ぁ…」

中で指を動かされ、激しく攻め立てられる。
初めて感じる刺激に、リョーマはただ喘ぐしか出来なかった。

シーツを握り締めた手に力が入り、シーツに皺を作っていく。
もがくようにシーツを手繰り寄せれば、至るところに握り締めた跡が付けられていった。

リョーマの中で指はどんどん増やされ、その度に襲ってくる快楽の波も大きくなっていく。
頭がぽーっとし、もう何も考えられなかった。

「ぁ…ふぁ、あ…あっ」

もう恥ずかしいとか、そんなのはどうでもいい。
この行為に溺れていくだけ。

「そろそろ、いいよな? 射れるぞ」

何を、と訊こうとしたが、その前に喪失感に見舞われた。
リョーマの中に埋められていたリョーガの指が抜かれ、そこが疼いて仕方ないのだ。

「や、っ…」

「すぐに射れてやるから」

その言葉通り、指が抜かれたそこに、今度はもっと質量を持ったものが押し入ってきた。
あまりにも大きなそれに眉をひそめるが、リョーガの手が昂ぶりを扱けば、リョーマの身体から力が抜けていく。

「ぁ、リョー、ガ…あっ、やっ…ら、めぇ」

「何がダメ? お前のここ、俺のをうまそうに飲み込んでるじゃねーか」

言いながら腰を動かせば、リョーマが可愛い反応をみせる。
それが可愛くて、腰の動きに早さが増した。

中を抉られるような快感。
最初は戸惑ったリョーマだが、今は無我夢中でリョーガにしがみついている。

もう痛みはなくて、ただ気持ちいいと思ってしまった。
同時にリョーガに対する愛情が溢れだしてくる。

「りょ…が…んぁっ…す、き…ふぁっ、んっ」

気付いてしまった、この感情。
認めたくなかった。
でも、何も考えられなくなった頭では否定することすら出来ず、素直な気持ちがこぼれ落ちてくる。

「す、き、ぃ…りょ…がっ…す…きっ」

まるでうわ言のように好きと繰り返した。

「リョーマ…」

既に限界が近づき、無我夢中で腰を打ち付けていく。
そして、小さなリョーマの唇に口付けを落としてやった。

「俺も、好きだ、っ」

兄の強引な教えは確実にリョーマの心を動かしたようで、リョーガは万更でもなさそうだ。
*END*


*あとがき*
リョガリョでエロに走ってしまいました!(笑)
これはリョーガの策略じゃないか、と思います。
執筆:2010/11/25
神奈樹じゅん


あきゅろす。
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