おまえなんかきらいだ*ゼルとマキュア マキュアとゼル 彼らは喧嘩友達なのだと思うのです 気がついたら本当に好きな人に誤解されているような 小学生みたいな とにかく仲が悪い二人が好きだったり 内心認めて気になっているけど友達以上恋人未満。 マイナー万歳! 昨日は雨だって言っていたのに快晴で、前日に水を弾く素材の鞄を用意した努力は報われず、寒いかもと暖かめの服を用意したのも無駄になった。 馬鹿なあいつが風邪引くとデザーム様が心配するから、それが癪で温かいお茶だって用意したのに。 「マキュアが嫌い?」 空に向かってそんな事を言ってみたりして。 うっわ、痛い。 「ああ、何で来ないわけ?寝坊とかしてたらぶっ殺してやる…。本当に殺してやるんだから…!」 「遅れた!寝坊しt」 「グングニル!」 タイミング良くやってきた馬鹿野郎にグングニルをお見舞いして、地に伏せた所を見下してやる。 「何でてめえがデザーム様の右腕なわけ?信じらんねぇ。マキュアの方が絶対良いのに…!」 「黙れ扇風機!くそう…!油断をしていた…。まさかスカートがめくれるのもいとわないでグングニルを放ってくるとは…!」 「…!見たのかよ?マキュアのパンツ見たのか!」 「いや…。多分見てないみずたm」 勢い良くゼルを踏みつけて埋まれとばかりに蹴りつけた。 「やっぱりマキュア一人で行く。そこで埋まってれば?」 「くっ…!これじゃあガニメデプロトンが放てない…!」 「馬鹿なの?ハンド技使うな。反則だろあれ。」 「何を言う!ガニメデプロトンはハンドではない!しかしキックしているとは言えない!しかし断じてハンドではない!」 「あんたと話すとマキュア疲れるからすごいやだ。」 がばっと起きあがってきたゼルを一別して、ため息をついてはっと気がつく。 ゼルが怪我をしたらまたデザーム様が心配なさるんじゃないか。 でまたゼルばっかりかまうんじゃないか。 マキュアが寂しいじゃないか。 「嫌!でもこいつも嫌…!」 「マキュア、踏むの止めろ!ふざけんな!デザーム様の命令でもお前と一緒はやっぱり嫌だ!」 「こっちだってやだ!いっそ消えて無くなれば?」 そう言い捨てて、デザーム様の頼まれたお買い物に行く。 「待て!こら!抜け駆けは止めろ!」 「来るな!お前なんかデザーム様に怒られれば良いんだ!ドリルスマッシャーで串刺しにされろ!」 本当に、ゼルと一緒にいると疲れる。 最悪。 でも笑みがこぼれるのは、嘲笑なのだと思う。 そうなんだよね? *おまえなんかきらいだ [*前へ][次へ#] [戻る] |