小説
あとがき

「絲し心を染めて」をお読みくださりありがとうございます。
この作品はいまは亡き我が身内の遺した日本刺繍を見て、漠然と書こうと思い書き始めた作品です。
丁度別の身内の遺品整理で着物の仕立て直しなどもあり、着道楽ともいえる彼女の箪笥を開いて様々な着物を見ました。
大層な着物を遺してくれた彼女、洋服生地やらレースからでも着物を仕立てる「手」を持っていました。
それにしても、まさか自分がこんなに長い話を書くことになるとは思いませんでした。
長編は苦手、完結しないでupすればエタるという性格から少しずつ一区切りずつがんばったなあ、と自分を褒めてやりたいような気持ちです
玄一と彼方はまた別の形で登場する予定ですが、絲しではひとまず退場です。お疲れ様、と声をかけてやってくださればうれしいです。
いま、日本の文化は少しずつ薄れています。
文化とは自然にひとが手を加えたもののこと。
それを伝承する、受け伝えるひとがいないのです。
少しでもいいです、絲しを読んで興味を持ってくださった方がいればこれ以上ないほどの幸いです。

さて、最後になりましたが感謝を。
読んでくださった皆様、実は彼方の祖母のエピソードとして登場した刺繍を遺してくれた彼女、着物や文化のあれやこれについて訊ねまくった母へ。
本当に、ありがとうございました。


2013/1/10

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