小説
あとがき


こんにちは、深鈴知禾です。
葛谷学園の改訂版、Half&Halfを読んでくださってありがとうございます。
葛谷学園とはなかなかに内容も結末も変わったH&Hですが、彼らの物語としてはここで完結ではなく、Anotherという物語へ続き、そこで終わる予定です……といいましても、まだAnotherは一文字も書いていなかったりします。頭にはあるのです、頭には。

葛谷学園はサイトでもかなり初期の作品でして、改訂版を書くに辺り大きな障害がありました。
「アンチ王道転入生が書けない」というものです。つまりは、初期の渚ですね。
改めてアンチ王道転入生というキャラクターを考えて、物語に組み込むことに難しさを感じました。
そうして、色々と考えた結果、美由に自己投影をする渚という存在が新たに生まれたわけです。

渚の存在が変わったおかげで、物語の着地点も変わりました。
葛谷学園では自主退学していた美由は学園に残り、そして願いを叶えています。
当初、これは予定していないことでした。
美由は葛谷学園同様に学園を去る予定だったのですが、書いていくうちに彼は自己満足ではない幸せを掴むことに成功していました。もちろん、ただではすみませんでしたけれど。

H&Hを書いている際、BGMとして最初によく聴いていたのは天野月さんの「贅沢な日々」です。着地点もこの曲のような感じを目指していましたが、途中から「1/2 -a half-」のほうに切り替わっており、タイトルもこちらからインスピレーションを得ました。

私は様々なスピンオフを書いております。
葛谷学園はそういった意味でも重要な作品でした。
その葛谷学園の改訂版を書きたいとはずっと思っていたことですが、いざ書き終えてみてこれでよかったのだろうかと思う部分もあります。
書かなかったほうがよかったのではないかと思うこともあります。
でも、少しでも読んでくださった方が「よかった」と思ってくださったなら、それで、それだけでほんとうに報われます。

長々と書き綴りました。
まだまだ書きたいものがあります。
また次の作品でお会いできましたら光栄です。


2019/3/15

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